タンポポの食事は、以下のような悩みを持つ方にオススメです。
- 在宅で介護を行っているが、栄養バランスを考慮した食事の作り方が分からずお困りの方
- まとまりやすさや飲み込みやすさに配慮した食事の調理に、大幅な時間が掛かっている施設
- 嚥下調整食を提供しているが、彩りや見た目の点から高齢者の食欲が低下していることに悩む方
タンポポでは、管理栄養士が監修を行い、安全性・栄養バランスに配慮した高齢者向けに食事を提供しています。
「嚥下調整食学会分類2021(※)」における、コード2〜4相当の食事提供を行っています。
食べ物を噛む力や飲み込む力の程度は人によって異なるため、日々の献立や調理に頭を抱える施設・ご家庭は多いでしょう。
タンポポでは、さまざまな形態調整食を選択できるよう、えん下食・ハイソフト食・やわらか食弁当・介護食の4種類を提供しています。
※2024年6月時点では、「介護食」はチルドのみでのご提供となります。
タンポポの食事で提供している食形態
- 2相当:均質かつなめらかで、べたつかずまとまりやすいもの(スプーンですくって食べることが可能な、ピューレ・ペースト・ミキサー食など)
- 3相当:形はあるが、押しつぶしや食塊形成・移送が容易なもの、嚥下しやすいように配慮されており、咽頭でばらけず多量の離水がないもの
- 4相当:固さ・ばらけやすさ・貼りつきやすさなどがなく、箸やスプーンで切れるやわらかさのもの
タンポポの食事を説明するため、「嚥下調整食分類2021」を引用し、加工しました。
表の理解にあたっては、 「嚥下調整食学会分類2021」のページをご覧ください。
タンポポでは以下3つの分類を参考にしながら、高齢者が食べやすい食事を提供しています。
タンポポの「えん下食」は、以下のような悩みを持つ方にオススメです。
- 食材をピューレ状やペースト状にすることに大幅な時間が掛かり、お困りの方
- 嚥下食の見た目の悪さから、高齢者が手をつけてくれずお困りの方
- 調理する人によって、食形態の品質にバラつきがありお困りの方
タンポポの「えん下食」の魅力を紹介(施設向け・在宅向け)
タンポポのえん下食は、嚥下調整食学会分類2021の分類2相当で、口腔内の簡単な操作で食塊状となる食事です。
ミキサーで加工したゼリーペースト状の食事ですが、食材ごとの特徴に合わせてゲル化剤で調整を行い、彩り豊かな見た目に仕上げられているため食欲をそそります。
また、セットのとろみダレをかけることで飲み込みやすくなり、咀嚼機能・嚥下機能がともに低下している方でも、安全に美味しく食事を楽しめる商品です。
えん下食は、完全調理済みの状態で冷凍にて配送されるため、提供時は電子レンジや湯煎で温めてお皿に盛り付けます。
温めた直後はゲル化していないため、中濃ソース状態ですが、少し冷やすと固まります。
型に流し込めばお好きな形で提供も可能です。
タンポポの「ハイソフト食」は、以下のような悩みを持つ方にオススメです。
- 高齢者の口腔内で食事がばらけたり、上手く飲み込んでもらえなかったりすることにお悩みの方
- 食材を程よい柔らかさに調理できず、見た目が悪くなったり、形が崩れたりしてお困りの方
- 舌と上あごでつぶせるくらいの程よい柔らかさが分からずお困りの方
タンポポの「ハイソフト食」の魅力を紹介(施設向け・在宅向け)
タンポポのハイソフト食は、嚥下調整食学会分類2021の分類3相当で、舌と上あごでつぶせるやわらかさの食事です。
料理ごとの特徴に合わせてゲル化剤でコーティングし、フードプロセッサーで加工しています。
加水が少なく味がしっかりとしている点や、まとまりやすく食べやすい点が特徴です。
完全調理済みの状態で冷凍にて配送されるため、提供時は、電子レンジや湯煎で温めお皿に盛り付けます。
セットのとろみダレをおかずにかけることで、飲み込みやすい食事に調整できます。
咀嚼機能が低下している方や、嚥下機能がやや低下している方でも安全に食事を摂ることが可能です。
タンポポの「やわらか食弁当」は、以下のような悩みを持つ方にオススメです。
- 離れて暮らす高齢の家族へ送れる、栄養バランスの整った弁当をお探しの方
- 湯煎や盛り付けの手間を省ける、高齢者向けの弁当をお探しの方
- 食材の彩りや食感を楽しめ、高齢者が食欲をそそられるような弁当をお探しの方
タンポポの「やわらか食弁当」の魅力を紹介(在宅向け)
タンポポのやわらか食弁当は、嚥下調整食学会分類2021における分類3•4相当の食事です。
咀嚼機能がやや低下しているが、食事を舌と上あごでつぶしたり、歯茎ですりつぶしたりできる程度の方に適しています。
素材に合わせた調理方法により、食材の形を残しながら柔らかく仕上げられており、食欲をそそる見た目が魅力です。
お弁当のように1食ごとにパックへ入り、冷凍にて配送されるため、電子レンジで温めるだけと簡単に提供できます。
また、食べにくい食材は、とろみ付けや食べやすい大きさへのカットが施されているため、手間が掛からないのも魅力です。
タンポポの「介護食」は、以下のような悩みを持つ方にオススメです。
- 栄養バランスの取れた、普通食に近い見た目の介護食をお探しの介護施設、病院、障がい者施設など
- 食材の形や噛みごたえを残したまま柔らかく調理することができず、お困りの施設
- 咀嚼機能低下を予防できる、程よい噛みごたえの介護食をお探しの施設
タンポポの「介護食」の魅力を紹介(施設向け)
タンポポの介護食は、嚥下調整食学会分類2021における分類4相当で、食材の形を残したまま柔らかく調理した、施設向けの食事です。
歯がなくても、食事を歯茎ですりつぶしたり、押しつぶしたりできる方に適しています。
やわらかさや食べやすさに配慮した調理を行っているものの、フードプロセッサーなどは使用していないため、普通食に近い見た目が魅力です。
また、程よい噛みごたえがあるため、咀嚼機能低下の予防にも役立ちます。
基本的な調理方法は、スチームコンベクションオーブンや湯煎による温めのみですが、一部メニューについては、切る・揚げる・茹でるなどの調理が必要です。
タンポポのオンラインショップでは、とろみダレの購入も可能です。
冷凍のとろみダレを加熱・解凍してお粥に混ぜたり、コロッケなどのおかずを崩してかければ、美味しく・まとまりやすく・飲み込みやすい食事に早変わりします。
味のバリエーションは、和・洋・中で合計57種類あるため、飽きづらい点も魅力です。
10種×4パックの合計40個入りで、甘辛ダレ・味噌だれ・カレーソース・バジルソース・甘酢ソースの5種類に加え、残りの5種類は自由に選択できます。
タンポポでは、2019年4月から認定栄養ケア・ステーションとしても活動し、依頼を受けた団体・施設などへ、栄養や食事に関するセミナーを開催しています。
認定栄養ケア・ステーションとは、日本栄養士会が認定する、栄養ケアを提供する地域密着型の拠点です。
管理栄養士・栄養士が行う栄養ケア業務の地域拠点とすることで、地域住民との結びつきを強化し、健康で豊かな地域社会づくりを目指しています。
認定栄養ケア・ステーション タンポポでは、地域に限りはあるものの、介護施設などへ出向いて、セミナーの開催や指導を行うことも可能です。
利用したお客様の声
<事故で遷延性意識障害になった方のお母さまの声>
事故直後は水も飲めず、食事も口から食べられない胃ろうの状態でした。
しかし、歯科医師による口腔リハビリと、タンポポのえん下調整食との出会いにより、あきらめていた「家族みんなで食卓を囲う生活」を取り戻すことができました。
息子が口にできるのは、市販のパックジュレやヨーグルトなどの甘い物が中心でしたが、タンポポのえん下食は、食事として口にできました。
冷凍保存もでき、食べる分だけ温めればいいため、空いた調理時間を息子のケアに充てることができています。
安定した物性の食事を手軽に食べられ、味もさらに風味豊かで美味しいため、口から食べる喜びを噛みしめながら、息子も喜んで食べてくれています。
また、心配なことがあれば、タンポポの管理栄養士さんが相談に乗ってくれるため、すごく助かっています。
<大腸がん末期で自宅療養を選択した方を担当する訪問介護士の声>
消化不良・誤嚥リスクがあり、主治医より流動食を勧められていました。
食が細く、市販の栄養補助飲料等でかろうじて体力を保っていましたが、病状の進行によって疼痛を発症したり、うつ状態となったりする日も多くありました。
徐々に活力がなくなっている様子を見て、介護する側としても心が痛む状態でした。
そんなある日、ご本人から「ちゃんとした食事をしたい」という要望があり、タンポポの在宅向けやわらか食弁当の7食セットを注文しました。
納品翌日に感想を伺うと、「美味しくて2つも食べちゃった!」と笑顔でおっしゃい、その後も注文を継続されています。
やわらか食弁当の導入後、表情も穏やかになり、「食べるのを楽しみにしているの」と、訪問看護師やケアマネージャーにも話しているようです。
改めて「食の力」「口から食べられる喜び」の大切さを再認識しました
<食の楽しみを求めてリフシアの施設に転居した高齢者のご家族の声>
高級有料老人ホームに入居する要介護5の父親が、施設の食事(ゼリー食)にまったく手を付けなくなり、看護師から低栄養を指摘されて困っていました。
その時、友人からタンポポのえん下食の話を聞き、老人ホームの訪問時に持参して試食してもらうことにしました。
すると、いつもは「まずい。こんなもの食べられるか」と言っていた父が、食材の風味と質感に感動し、「うまい、うまい」と言って完食してくれました。
早速、施設側にこのえん下食の導入を頼みましたが受け入れられず、タンポポのえん下食を提供しているリフシアの施設への移動を決めました。
リフシアの施設は、決して高級な物件ではありません。
しかし、リフシアの施設は、終末期における食の楽しみを重要視している様子で、父の表情は豊かになり、家族としてもタンポポとの出会いに感謝しています。
ご利用の流れ
<個人での購入方法>
オンラインショップまたは電話にて注文を行う。
- オンラインショップはこちら
- 電話番号: 0467-38-7315(受付時間:平日9:00〜17:00)
支払いを行う。(カードや代金引換での支払いも可能です)
注文した食事が自宅に届く。
※配送方法は、注文方法や決済方法によって異なります。
また、配送方法ごとに配送料や手数料が異なります。
<施設での導入方法>
電話またはメールにて問い合わせを行い、試食会の日時を決定する。
- 電話番号: 0467-38-7315(受付時間:平日9:00〜17:00)
- メール:info@lifsea.co.jp
施設を訪れたスタッフから商品の説明を受け、試食する。
その上で、発注方法・納品方法・見積内容などを確認し、契約を締結する。
タンポポの管理栄養士から食事の提供方法の指導を受け、施設の利用者へ食事を提供する
えん下食の温め方については、こちらのページからご確認いただけます。
また、利用を始めた後も食事等に関するフォローを受けられますので、ご安心ください。
よくあるご質問
- タンポポの食事について、詳細な献立を知りたいです。
-
えん下食・ハイソフト食・やわらか食弁当の献立は、以下のパンフレットにてご確認いただけます。
- 食事はどのように届きますか?また、何食分がセットとなって届くのでしょうか?
-
タンポポの食事は、冷凍で配送を行います。
- 賞味期限はどれくらいでしょうか?
-
賞味期限は、食事の内容によっても異なりますが、およそ6か月です。
運営者の想い
セントラルキッチン・タンポポは、「施設の食事提供だけでなく、自宅で生活する高齢者の食を支えたい」という想いで食事提供を行っています。
近年、介護食の宅配サービスは徐々に広まりつつありますが、やわらか食のみの取り扱いなどに限られていることも少なくありません。
しかし、セントラルキッチン・タンポポでは、「美味しく食べるよろこびをより多くの人に感じてほしい」という想いから、4種類の形態食を提供しています。
噛む力や飲み込む力に合わせて柔軟に食事を選べるため、幅広い高齢者が安全に美味しく食を楽しむことができるのです。
開発のきっかけ
株式会社リフシアが運営する介護事業所や高齢者施設の食事は、元々、各事業所・各施設で調理していました。
しかし、「退院後、在宅介護での食事作りが不安」「施設での調理は、人によって不均一性が生じる」といった介護現場からの声を受け、2014年にセントラルキッチン・タンポポを立ち上げたのです。
セントラルキッチン・タンポポでは、「現場の声や高齢者の状況を踏まえた食事提供」を大切にしています。
現在展開している幅広い食事形態も、「できるだけ幅広い方に対応したい」という想いからです。
ある総合病院が、嚥下調整食からタンポポのえん下食に変更した時のことです。
その病院は、元々委託業者と契約し嚥下調整食の提供を行っていました。
しかし、病院の管理栄養士は、品質にばらつきが生じる点や誤嚥予防の観点から、安定した物性のえん下食を探していたそうです。
そして、タンポポのえん下食を試食した管理栄養士・言語聴覚士は、味や物性を高く評価し、上層部と委託業者に嚥下調整食の変更を交渉しました。
すぐに合意とはいかなかったものの、交渉を続ける中で想いが伝わり、ついに「タンポポの食事を病院で発注し、委託業者に支給する」という形に決定したのです。
この事例について、患者の安全を第一に考え、一部の形態食のみを変更するという高いハードルを超える行動をとってまで、タンポポのえん下食を採用したいと思ってくれたことに感謝しています。
- 管理栄養士監修の、安全性・栄養バランスに配慮した食事を手軽に提供できる
- 噛む力や飲み込む力に合わせて食事の種類を選べるため、誤嚥リスクを低減し、安全に美味しく食事を楽しめる
- 献立のバリエーションが豊富で、高齢者が毎日飽きることなく食べられる
- 調理時間の短縮や負担軽減の一助となる