【はじめての介護相談】在宅介護支援センターとは?役割や対象者、地域包括センターとの違いは?

この記事は、以下のような悩みを持つ方にオススメです。

  • 介護に悩んでいるが、相談先がわからず困っている方
  • 在宅介護支援センターの役割や対象者について知りたい方
  • 在宅介護支援センターと地域包括センターの違いが気になる方

この記事では、在宅介護支援センターについて詳しく解説します。

「介護に悩んだら在宅介護支援センターへ」と考えている方も多いでしょう。
しかし、現在はほとんどの在宅介護支援センターが廃止され、その役割を地域包括センターに移行しています。

そのため、「同じように相談してもいいのか」とためらっている高齢者やご家族が多いのではないでしょうか?

今回は、在宅介護支援センターの対象者や役割、地域包括センターとの違いなどについて詳しく解説します。
はじめての介護相談におすすめの窓口についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

目次

在宅介護支援センターとは?

在宅介護支援センター(法律上では老人介護支援センター)とは、自宅で暮らす高齢者やそのご家族の生活を支援していた施設です。

1989年の「高齢者保健福祉推進十か年戦略」により、介護についての相談を身近な場所で気軽にできるよう、全国に設置されました。

しかし、2005年に行われた介護保険制度の見直しで、医療機関などと連携し高齢者の生活を支援する地域包括センターの設置が義務付けられます。
その結果、ほとんどの在宅介護支援センターが廃止され、その役割は地域包括センターに移行しました。

在宅介護支援センターとは、地域包括支援センターの前身として、地域に根ざし、高齢者やご家族に寄り添った生活の支援を行っていた施設なのです。

在宅介護支援センターの役割と対象者

在宅介護支援センターの主な役割は、地域の高齢者が自宅で生活を続けるためのサポートでした。

具体的には、どのような業務が行われていたのでしょうか?

主な業務は、以下の3つです。

  • 介護相談、申請などのサポート
  • 巡回、訪問
  • 介護予防の講習会など

介護相談の窓口業務だけでなく、定期的に地域の高齢者を訪問し、健康状態や生活環境の見守りも行っていました。
ご家族や地域住民からの信頼も厚く「介護に困ったら在宅介護支援センター」といわれる関係性を築けたのは、定期的に顔をあわせていた効果も高かったでしょう。

このように、在宅介護支援センターはサポートを必要とする高齢者やご家族にとって、介護のより所として重要な役割を担っていました。

在宅介護支援センターと地域包括センターの違い

「地域高齢者の生活支援」という点で、在宅介護支援センターと地域包括支援センターは混同されがちです。

同じ役割を持つ2つの施設ですが、以下の表で在宅介護支援センターと地域包括センターの違いを解説します。

在宅介護支援センター地域包括センター
設置のきっかけ「老人福祉法」により、
高齢者福祉の充実を目的に設置
「介護保険法」により、
地域支援事業として設置
対象者約65歳以上の介護が必要な高齢者、
または介護が必要となりそうな高齢者

高齢者のご家族や親族
対象地域に住んでいる65歳以上の高齢者

高齢者をサポートしている方
役割介護の相談窓口

福祉施設や補助金などの申請サポート

地域高齢者の巡回など
地域の病院や介護施設と連携し、
高齢者が抱える課題を総合的にサポート

介護予防の支援など

在宅介護支援センターでは、対象者が高齢者とそのご家族に限られていましたが、地域包括センターに移行後は、高齢者の支援に関わる全ての方が利用できるようになりました。
離れて暮らすご家族が増え、友人や近所の方が異変に気付き、相談につながるケースが増えたためと考えられます。

また、在宅介護支援センターは「介護で困ったら相談する施設」であったのに対し、地域包括センターは「高齢者の健康を維持し、生活を安定させるために支援する施設」といえます。
そのため、介護の相談窓口としてだけでなく、介護予防サービスの紹介や予防ケアプランの作成などにも力を入れています。

ここまでは、在宅介護センターと地域包括センターの違いや役割、対象者などについて解説してきました。

では、介護に悩んだらどこに相談すれば良いのでしょうか?
ここからは、身近な介護の相談窓口についてご紹介します。

介護の相談窓口を4種類ご紹介!

介護は、ある日突然始まることも少なくありません。
ときには、仕事や生活を変えなくてはならないケースもあるでしょう。
心の準備ができないまま介護生活が始まり、不安や悩みを抱える方は少なくありません。

そのようなときは、専門家に相談することで介護にまつわる悩みを解決に導いてくれるでしょう。
現在は廃止された在宅介護支援センターにかわって、さまざまな機関が介護について気軽に相談できる窓口を設けています。

以下では、代表的な相談窓口を4つご紹介します。

  • 地域包括支援センター
  • 自治体・社会福祉協議会などの相談窓口
  • 居宅介護支援事業所(ケアマネジャー)
  • 医療機関

ここから、それぞれの特徴や連絡先の調べ方について解説しますので、ぜひ参考にしてください。

はじめての介護相談なら、地域包括支援センター

地域包括支援センターとは、全国に7000カ所以上ある、地域密着型の高齢者支援施設です。
保険申請サポートや介護相談に加え、予防ケアマネジメントにも力を入れています。

介護に関する悩みだけでなく、「独り身の父が家に閉じこもりがちで心配」「近所のおばあちゃんが、体調が悪そうだけど病院に行かない」など、高齢者に関する小さな心配ごとに対しても、親身になって解決に取り組みます。

≪事業所の調べ方≫

  • 市区町村にある介護保険課の窓口に問い合わせる
  • 市区町村のホームページで調べる

※ご家族が離れて暮らしている場合でも、高齢者本人が暮らしている市区町村で調べましょう。

制度や費用に関する相談は、自治体・社会福祉協議会などの相談窓口

市区町村の役所には「介護保険課」という窓口が設置されています。
主な業務は介護保険の申請や各種手続きですが、介護に関する相談も受け付けています。

介護費用の相談や補助金などの手続きに関する質問は、この窓口がおすすめです。

また、「高齢者みまもり窓口」など、介護全般の相談窓口を設置している役所も増えています。

≪所在地の調べ方≫

  • 市区町村の代表電話に連絡し問い合わせる
  • 市区町村のホームページで調べる

要介護認定を受けているなら、居宅介護支援事業所(ケアマネジャー)

居宅介護支援事業所とは、要介護認定された方に対し、介護計画プランの作成や介護用品の手配、介護サービスの調整などを行う施設です。
ご家族の状況や本人の希望、生活環境などにあわせてプランを作成します。

すでに要介護認定を受けており、介護サービスを利用しながら自宅で生活を続けたい方におすすめです。

≪連絡先の調べ方≫

ケガや病気が原因の介護は、医療機関で相談

ケガや病気が原因で介護が必要になった場合は、かかっている病院で相談するとよいでしょう。

大きな病院であれば、ソーシャルワーカーが在籍しているケースも珍しくありません。
病気や障害による生活上の困りごとを相談でき、医師や看護師、行政などと連携して退院後の生活をサポートします。

まとめ

「介護は突然やってくる」といわれています。
「心の準備をする暇もなく、親の介護が始まってしまった」という方も少なくありません。

保険やサービスに関する知識もなく、どうしたらいいか分からず困ってしまう方も多いでしょう。

在宅介護支援センターは、介護について悩みを抱えた方が、気軽に相談できる身近な窓口として設置されました。
現在は廃止されましたが、介護支援の先駆けとして「住み慣れた自宅で家族と暮らしたい」という高齢者の生活をサポートしてきました。

介護で悩んだときに大切なのは、一人で抱え込まないことです。

地域包括センターや医療機関など、どの窓口でもかまいません。
介護に対する不安や困りごとがあれば、まずは気軽に相談してみましょう。

介護に悩んだら、介護負担を減らす「ラクカイゴ」で検索

「トイレの介助で腰が痛くなってしまった」「徘徊が心配で外出できない」など、自宅での介護は悩みがつきものです。

そのような場合、便利な福祉用具やサービスを利用し、介護の負担を減らすことが重要です。

「ラクカイゴ」は、悩みにあわせて介護の負担を減らす方法を検索できるため、専門用語や介護の知識に自信がない方でも、商品やサービスを見つけやすくなっています。
また、厳選された商品のみ掲載されているため、安心して購入できる点も魅力です。

以下の公式ページから、介護に関する悩みを選んで、あなたに合った商品を探してみてください。

\ 介護に悩む方へ、介護の負担を減らすなら /

最後までご覧いただきありがとうございました。

  • URLをコピーしました!
目次