【マネジメント職へ】介護士のモチベーションアップを狙う研修を紹介

「介護士のモチベーションをアップできる研修はないかな?」と考える方は多くいます。

介護士のモチベーションを上げるには、達成感や肯定感を与える研修が効果的です。

この記事では、介護士のモチベーションアップを狙える具体的な研修を3つご紹介します。

楽しみながら実践でき、介護現場の雰囲気が良くなる研修について解説しますので、ぜひご覧ください。

目次

介護士のモチベーションを上げるには?

介護士のモチベーションを上げるには、まずモチベーションが下がる原因を理解する必要があります。
原因の多くは、給与や福利厚生などの労働条件、施設内での人間関係、そしてマネジメントの不足です。

中でも、今回はマネジメント方法として、研修を使ったモチベーションアップについて解説します。
モチベーションを高めるには、日常的な労働条件の改善に加え、介護士が成長を感じる機会をつくることが重要です。

介護士がやりがいを感じる時を知る

モチベーションを効率的に高めるために、介護士がどのような瞬間にやりがいを感じるのか?をご紹介します。

最も大きいのは、利用者やそのご家族から感謝の言葉を受け取った時です。
努力が報われると、厳しい労働環境の中でも仕事を続けるモチベーションになります。

やりがいを感じる大きな要素としては、仲間と目標を達成した瞬間です。
チームで連携して効果的なケアを行った時は、とても大きな喜びと自信に繋がります。

つまり、介護士がやりがいを感じるには、誰かのためになっているという肯定感や達成感を感じられることが重要です。

介護職へのコーチングとは?

「コーチング」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

これは、近年注目されている、効果的なマネジメント手法の一つです。
コーチングは、一つ前の章で解説したような肯定感や達成感を得やすい点が優れています。

介護現場は、感情的な仕事が多く求められる特殊な環境です。
そのため、従来の一方向的な「指示命令型」のマネジメントでは、スタッフがモチベーションを維持しにくい傾向があります。

そのため、相手の話に耳を傾け、問題を解決するための力を引き出すことが重要です。
コーチングは「指示を与える」こととは異なり、対話を通じてスタッフの行動をサポートするマネジメントと言えます。

たとえば、スタッフが「職場を変えたい」と感じている場合、その感情の背後にある具体的な経験や思いを深掘りする方法です。
一緒に課題に向き合い、スタッフが自分で気づくことで継続的なモチベーションアップに繋がります。

介護士のモチベーションアップを狙える研修を3つ紹介

ここからは、モチベーションアップを狙うための具体的な研修方法を3つご紹介します。

  • 良かった事例を共有する研修
  • 昔話や伝記を用いた面白い研修
  • 介護スタッフへのコーチング研修

それぞれ具体的に解説しているため、施設でそのまま使うことができます。
あなたの目的に近い研修を選んで、ぜひ参考にしてみてください。

良かった事例を共有する研修

1つ目に、良かった事例を共有する研修を紹介します。
モチベーションを上げる研修として、「グッド・シェア」と名付けました。

グッド・シェアでは、まず他のスタッフの良かった事例を、スタッフ全員ができるだけ多く書き出します。
そして、書き出された紙を全員から集めて、全員の前で共有するというものです。

介護士は共感能力や観察力が高い人が多いため、素敵な行動を見えない場所で行っています。
しかし、忙しい介護現場では、そのような良い事例が共有されにくく、スタッフのモチベーションが下がってしまいがちです。

そのため、グッド・シェアを通じて、「見てくれている人がいるんだ」と気づくと、モチベーションアップに繋がります。

また、他の人の良い事例を知ることで、「素敵なことをしている人がいるから、自分も真似しよう」と感じる人もいるかもしれません。

この研修のポイントは、名指しで褒めるのではなく、紙に事例内容だけを書くことです。
そうすることで、「褒められるときに名前が出てこなくて寂しくなる」という状況を避けられます。

さらに、誰が最も多くの良い事例を書けているかを競って、ゲーム性を加えるのも面白いです。

グッド・シェアの研修を続けていくと、日頃から他のスタッフの良い事例を探したり、率先して素敵な行動をしたりする人が増えます。
他者を尊重する姿勢を育むことで、結果的に利用者へのケアの質が向上する、効果的な研修と言えるでしょう。

昔話や伝記を用いた面白い研修

2つ目に紹介する研修は、昔話や伝記を用いて教訓を学ぶという研修です。

古くから伝わる小話には、人生や仕事でそのまま使える教訓が多く含まれています。
その小話を読み聞かせて、物語から学べる教訓についてディスカッションする、楽しみながら学べる研修です。

たとえば、日本の神話「ないた赤鬼」という物語には、他者への思いやりや自分自身の感情との向き合い方など、介護業務で直面する課題に重なる要素があります。
この話を読むことで、利用者との関わり方や自身の内面を振り返るきっかけになるでしょう。

また、ある物語では、たぬきたちが寺で夜な夜な太鼓を叩いているので、人々が興味本位でその正体を暴こうとします。
しかし、和尚はたぬきたちの音楽が無害であり、人々の生活を彩っていたことを理解して歓迎するという物語です。

この物語からは、「相手の意図や行動を見守る寛容さ」や「他者の楽しみを理解し共感すること」の大切さが学べるでしょう。

介護スタッフには、認知症の方の言動から、背後にある気持ちを読み取ることが求められます。
そのため、物事を違う角度から見るという昔話は間接的な教訓になるでしょう。

このように、堅苦しくなく楽しい雰囲気で、スタッフに新たな視点が生まれる研修です。

介護スタッフへのコーチング研修

モチベーションをアップする研修として、コーチング研修を最後に紹介します。

前述したように、コーチングとは、一人ひとりに寄り添い、その人の悩みやキャリア目標を引き出すことを目的とした取り組みです。

多くの介護士は、日々の業務に追われる中で自分のキャリアを見つめ直す機会を持てずにいます。
そのため、目標設定や自身の役割についての理解が不明瞭になり、結果的にモチベーションが低下することが少なくありません。

コーチング研修では、コミュニケーションを通じて、介護スタッフの成長意欲を取り戻します。

具体的な流れとして、まず研修の初期段階では、スタッフとの間に信頼関係を築くことが重要です。
相手の悩みに耳を傾けることで、「自分が大切にされている」という感覚を与えます。

悩みを聞き出せたら、スタッフの目標や理想像について擦り合わせるのが次のステップです。
一緒に目標達成に向けた具体的な行動計画を立てることで、モチベーションが高まります。

その後は定期的に、目標に近づいているかどうかを確認し、成長を褒めたり課題を一緒に乗り越えたりしましょう。

このように、コーチング研修では、スタッフの長期的なモチベーションアップを狙えます。

以下の記事では、介護事業所でのキャリアパスの作成例を5つ紹介していますので、もしよければ合わせてご覧ください。

まとめ

この記事では、介護士のモチベーションアップを狙える研修についてご紹介しました。

まずそもそも、モチベーションを上げるには、介護士に達成感や肯定感を与えることが大切です。
そして、有効なマネジメント手法の一つとして、対話型のコーチングが挙げられます。

モチベーションをアップする具体的な研修は、以下の3つです。

  • 良かった事例を共有する研修
  • 昔話や伝記を用いた面白い研修
  • 介護スタッフへのコーチング研修

特にオススメは「グッド・シェア」と名付けた研修です。
あなたの目的に近い研修を選んで、参考にしてみてください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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