「親の介護がストレス…」「言動にイライラする…」という方は少なくありません。
実は、ストレス解消法を知っているだけで、かなり楽に介護を続けられるのです。
この記事では、親の介護でストレスを感じる原因や、5つのストレス解消法を紹介します。
ストレス解消法を実践して、無理なく介護を続けられるようにしましょう。
親の介護でストレスを感じる原因は?
親の介護でストレスを感じる原因は、介護に関する負担が大きいためです。
具体的には、身体的負担・精神的負担・金銭的負担の3種類が重なっています。
以下のようなことが続くと、ストレスが溜まりやすいです。
- 排泄の付き添い
- 食べこぼしの掃除
- 重い体の抱え上げ
- 見守りでの睡眠不足
- 認知症の徘徊に対応
過去に親が元気だった状態を知っているからこそ、余計にストレスが溜まりますよね。
加えて、介護サービスの利用料や医療費などが増えると、家計を圧迫するでしょう。
在宅介護のストレスチェックをしよう
以下に、在宅介護のストレスチェックができるリストを用意しました。
まずは、自分の状態を客観的に振り返ってみましょう。
7つのうち、3つ以上当てはまる場合は危険信号です。
- 食欲が低下している
- 寝不足が続いている
- イライラしやすくなった
- 何事にも無気力になった
- 誰かと話す元気が出ない
- 疲労感・だるさが取れない
- 頭痛や胃痛などの痛みがある
もし、3つ以上当てはまる場合は、ストレスが溜まりすぎている可能性があります。
早めにストレス解消法を試して、自分自身の健康を守ることを意識しましょう。
介護疲れでイライラしやすいポイント
親の介護でイライラしやすいポイントを理解しておくと、対策しやすくなります。
まず1つ目に挙げられるのが、親の生活リズムに振り回されることです。
特に、夜中に起こされる場合などは、ゆっくり眠ることができません。
睡眠時間が削られると、普段は優しい人でもイライラしてしまうでしょう。
2つ目は、親のわがままがエスカレートする場合です。
「これがしたい」「あれを取って」と細かな要求が繰り返されると、ストレスになります。
介護していることが当然のように思われており、感謝の気持ちが感じられないと辛いですよね。
3つ目に、「以前はできていたのに…」という失望感が挙げられます。
過去に元気だった状態を知っているからこそ、親が動けないのを見るのは悲しいです。
その上で、できないことをサポートしなければいけないため、気持ちの裏返しでイライラすることも。
家族が介護するとストレスが溜まりやすい
実は、家族が介護をすると、ストレスが溜まりやすい側面があります。
なぜなら、近い関係だからこそ、相手にストレートな言い方をしてしまうためです。
親にもプライドがあり、自力で動けない悔しさを子どもにぶつけてしまうことが少なくありません。
その結果、親の発する一言で、子どもが「努力を否定された」と感じることもあります。
この状態から抜け出すには、外部サービスや介護を楽にするアイテムを使うのが効果的です。
親と一定の距離がある専門家に介護をしてもらうことで、お互いのストレスを軽減できます。
また、介護を楽にするアイテムを使えば、あなたが介護せずとも親が自力で動くことも可能です。
親子の距離が近いために摩擦が起こるなら、一定の距離をつくることでストレスを減らせるということになります。
親の介護のストレス解消法を5つ紹介
ここから、親の介護のストレス解消法を5つ紹介します。
- 一時的に仕事を休む制度を使う
- 完璧にしなくて良いと割り切る
- 似た境遇の人に匿名で相談する
- 専門の外部サービスに任せる
- 介護を楽にするアイテムを使う
これらの方法を組み合わせて実践すれば、介護のストレスを大幅に解消できます。
5つのストレス解消法を分かりやすく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
1、一時的に仕事を休む制度を使う
まず1つ目のストレス解消法として、一時的に仕事を休める制度を紹介します。
特にストレスが溜まりやすいのが、介護と仕事を両立しているというケースです。
介護で寝不足のまま仕事に行くとなると、休む時間が取れずストレスが溜まります。
あまり知られていませんが、育休と同じように、介護を理由に仕事を休める制度があるのです。
具体的に「介護休業制度」を使えば、通算93日間は仕事を休んで介護に集中できます。
この期間の収入は、給付金として給与の約67%を受け取ることができるため安心です。
また、通算で93日間ですので、一気に休まずとも最大3回まで分けることができます。
この制度は国が法律で定めているため、従業員の申請を会社が拒否することはできません。
介護に関する休職制度を使うことで、ストレスを軽減することができるでしょう。
こちらの記事では、介護休業制度の利用手続きや、他の休職制度も紹介しています。
2、完璧にしなくて良いと割り切る
2つ目のストレス解消法は、完璧にしなくて良いと割り切ることです。
意外に盲点ですが、責任感が強い日本人の多くは、とても丁寧に親の介護をしています。
それは素敵なことですが、頑張りすぎて子どもが倒れてしまっては本末転倒です。
本来、介護はプロでも負担が大きい仕事であり、一人で全てをこなすのは簡単ではありません。
意識的に手を抜いたり、外部サービスに任せたりすることが重要なのです。
そもそも介護のやり方には正解が無いため、100点満点を目指すこと自体が不可能だと言えます。
そのため、自分なりに「余裕を持って続けられる範囲」を定めて、肩の力を抜きましょう。
精神的な余裕を持って介護に向かうことで、結果として親との関係も良くなります。
完璧を目指さず「これくらいで十分」を合言葉にして、自分を一番に考えてあげてください。
3、似た境遇の人に匿名で相談する
3つ目に、似た境遇の人に匿名で相談するのもストレス解消に効果的です。
介護をしていると、不満や悩みを誰にも言えず、一人で抱え込んでしまうことがあります。
特に、プライベートな内容だと、友人に相談するのも難しいでしょう。
そんなときに役立つのが、無料で介護相談ができる匿名掲示板です。
匿名掲示板には、あなたと同じように親の介護に悩む人たちが集まっています。
日々のストレスを吐き出したり、困りごとを相談し合ったりして、心が軽くなるのです。
匿名ですので名前を明かす必要がなく、込み入った内容も話しやすいでしょう。
ストレスを一人で抱え込んでいるという方は、書き込むだけでも心の整理になるのでオススメです。
無料の匿名掲示板としては「介護のお悩み相談所」には優しい人が多く集まっています。
4、専門の外部サービスに任せる
4つ目のストレス解消法は、専門の外部サービスに任せる方法です。
親の介護をしていると「いつになったら終わるんだろう…」と考えることがありませんか?
ずっと介護で気を張っていると、ストレスが溜まってしまうのは当然のことです。
そのため、外部サービスに親を預けて、子どもが休める時間をつくる必要があります。
たとえば、介護保険で利用できるデイサービスは、日中だけ親が施設に通うサービスです。
また、ショートステイでは、数日から数週間にわたって施設に預けることができます。
外部サービスに任せて、一時的に介護から離れることで、子どもはゆっくりと休めるのです。
その間に、温泉に行ったりマッサージを受けたりすれば、リフレッシュになるでしょう。
このように「自分を大切にする時間」を確保し、ストレスを解消するのが大切です。
5、介護を楽にするアイテムを使う
5つ目のストレス解消法として、介護を楽にするアイテムを紹介します。
「オムツ交換が嫌」「持ち上げるのが大変」「料理を柔らかくするのが面倒」など、人によって介護の悩みは様々です。
あなたにとって「介護で、一番ストレスが溜まるのは何だろう?」と考えてみてください。
たとえば、「親がベッド上で漏らすのを防ぎたい」と考える方は多いでしょう。
その場合、ベッドに敷くだけで、尿の溜まり具合を可視化できるアイテムが有効です。
また、「ベッドから車椅子に持ち上げて移動させるのが大変」と悩む方もいます。
そんな方には、てこの原理で高齢者を簡単に持ち上げられるアイテムがオススメです。
「料理を柔らかくするのが面倒」であれば、チンするだけで柔らかい食事を用意できる冷凍弁当もあります。
これらの介護を楽にするアイテムは、料金も月500円〜4,000円ほどで、介護保険サービスに比べても高くありません。
「ラクカイゴ」のサイトでは、100種類以上の介護を楽にするアイテムを掲載しています。
よくあるケースでのストレス解消法
最後に、よくある具体的なケースに沿って、ストレス解消法を紹介します。
- 認知症の母にイライラする
- 認知症の老老介護は9割がストレス
- 夜中に起こされるのがイライラする
あなたの状況に近いケースがありましたら、ぜひ参考にしてみてください。
認知症の母にイライラする
認知症の親を介護する際は、思うように行かないことが多く、ストレスを感じやすいです。
何度も同じ質問をされたり、想像もしない行動を取られたりすると、イライラしますよね。
まず、簡単にできるストレス解消法は、目を瞑って6秒間だけ数える方法です。
怒りのピークは6秒間と言われており、この時間をやり過ごせば冷静さを取り戻せます。
他にも、認知症の親と一緒に音楽を聴いたり歌ったりするのも効果的です。
これは音楽療法と呼ばれ、脳を活性化させることで、認知症の症状を抑制する効果が期待できます。
また、緑茶やコーヒーを一緒に飲むことで、リラックスする時間をつくるのも良いでしょう。
実は、緑茶やコーヒーは、認知症の予防や改善に効果があると言われています。
認知症の老老介護は9割がストレス
認知症の方が老老介護をしている場合、9割以上がストレスを抱えているというデータがあります。
ただでさえ大変な認知症の介護を、高齢者同士で行うのは非常に危険な状況です。
介護の負担を軽減するために、外部サポートや便利アイテムを活用する必要があります。
たとえば、認知症の徘徊に対応するために、見守りセンサーを設置するのが有効です。
ベッドの近くに設置することで、徘徊を始めたときに通知で気づくことができます。
また、廊下を移動する際に転ばないように支えるのも、老老介護で大変な作業です。
その場合は、自宅の指定位置に取り付けられる手すりを設置することで、各自が自力で歩けるようにしましょう。
認知症の方が老老介護をするのは、体力の面から見ても現実的ではありません。
そのため、介護を楽にするアイテムを適切に導入し、無理なく生活できる環境を整えることが大切です。
夜中に介護で起こされるのがイライラする
夜間の寝ている間に介護で起こされると、イライラしてしまうのは仕方がありません。
1日だけならまだしも、毎日のように起こされると、寝不足になってしまいます。
トイレに行きたいという理由で起こされる場合、ベッド上で使用できる男性用の尿器がオススメです。
トイレに移動する必要がなく、寝転んだまま自分で採尿することができます。
この尿器は、約12,000円で購入でき、介護者の負担を大幅に軽減するアイテムです。
他方で、昼夜逆転していて起こされる場合の対策としては、日中の活動量を増やす方法があります。
昼間に、散歩や軽い運動を取り入れることで、夜間の睡眠リズムが整いやすいです。
このような対策を行い、安心してゆっくりと眠れる環境を整えましょう。
特に、介護を楽にするアイテムは「知らないだけで使えば便利」ということが多いため、ぜひ「ラクカイゴ」のサイトで探してみてください。
高齢の親と同居するストレスを無くそう
この記事では、親の介護のストレス解消法を紹介しました。
まず、介護疲れでイライラしやすいポイントは以下の3つです。
- 親の生活リズムに振り回される
- 親のわがままがエスカレートする
- 「以前はできていたのに」という失望感
親子は距離が近いからこそ、家族の介護ではストレスが溜まりやすいです。
そのため、ある程度の距離を保って、無理のない範囲で介護を続ける必要があります。
以下5つのストレス解消法が効果的です。
- 一時的に仕事を休む制度を使う
- 完璧にしなくて良いと割り切る
- 似た境遇の人に匿名で相談する
- 専門の外部サービスに任せる
- 介護を楽にするアイテムを使う
特に、介護を楽にするアイテムは、知られていないだけで、とても大きな効果があります。
この記事で紹介した介護を楽にするアイテムは、すべて「ラクカイゴ」のサイトに掲載されているものです。
\ 介護のストレスを解消するために /
親の介護でストレスが溜まり、子どもが倒れてしまっては元も子もありません。
早めにストレス解消法を試して、自分自身の健康を優先的に守りましょう。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。