介護人材不足や送迎業務の負担軽減をサポートする福祉介護共同送迎サービス「ゴイッショ」

ゴイッショは、以下のような悩みを持つ方にオススメです。

  • 介護人材不足で悩んでいる介護施設や自治体
  • 送迎業務によるスタッフの精神的負担を軽減したい介護施設
  • 公共交通機関が少なく、車がないと不便な地域の自治体

ゴイッショとは?

ゴイッショは、介護人材不足の解消と、高齢者の移動手段確保の実現を支援する仕組みです。

介護施設の送迎は、介護スタッフがドライバーを兼務するケースが少なくありません。
しかし、大型車の運転が不慣れであったり、他人を乗せて運転することに不安を感じたりする方も多く、送迎業務が負担となっている場合も多いようです。

ゴイッショは、施設の業務から送迎を切り離すことで、スタッフの精神的負担を軽減します。
さらに、地域全体で共同送迎することで、長期的な車の維持費削減も期待できるでしょう。

ダイハツが共同送迎サービスに取り組む理由

ダイハツ工業株式会社では、1995年から福祉車両の販売を開始し、2015年には専属チームが発足しました。
専属チームは「もっと高性能な福祉車両を開発して、介護者の負担を軽減したい」という思いから、施設に足を運びヒアリングを行ったそうです。

すると、現場の声を聞くうちに、車の性能向上ではなく送迎全体の効率化が必要だという事実が見えてきました。
そして、ゴイッショの前身となる送迎支援システム「らくぴた送迎」が立ち上がったのでした。

「らくぴた送迎」販売開始以降、地域全体に視野を広げ、更なる課題解決の検討に着手しました。

こうした経緯で、自治体と協力し、地域全体で手と手を取り合い、送迎を行うゴイッショが誕生したのです。

内閣官房主催の「冬のDigi田(デジでん)甲子園」で、ベスト4に選出!
表彰状を掲げる奥平社長(当時) 左は岸田文雄首相

ゴイッショは、デジタル技術を活用し、地方活性化や課題解決に取り組む団体を表彰する「令和4年度 冬のDigi田(デジでん)甲子園」で、ベスト4に選出されました。

また、2023年には、グッドデザイン賞にてグッドフォーカス賞(地域社会デザイン)も受賞しています。

厚労省が2024年度に行った介護報酬改定では、共同送迎が運用可能なことが明示されたことも話題となりました。

ゴイッショは、介護人材不足や地域の交通手段に悩む自治体からの期待も高く、注目を集めているサービスなのです。

ゴイッショの魅力を3つ紹介

1つ目の魅力は、介護人材不足の解消をサポートする点です。

地方や都市部を問わず、介護業界の人材不足は深刻な課題です。
しかし「求人を出しても、応募が集まらない」という悩みもよく聞きます。

ゴイッショは、業務から送迎を切り離すことで、スタッフの採用基準を緩和し、人材確保を促進します。

運転に自信がない方や、免許を所持していない外国人労働者の応募にもつながるでしょう。
また、送迎時間に縛られないため、主婦や子育て世代など短時間のパートを募集することも可能になります。

2つ目の魅力として、介護施設のコスト削減を期待できる点が挙げられます。

車の維持費は、税金や保険料、メンテナンス代など普通車でも年間約20万円かかると言われています。

ゴイッショを導入し、送迎車の台数を減らすことで、大幅なコスト削減が見込めるのです。

また、地域全体で送迎を行うことで、ルートの無駄を減らし、ガソリン代の節約も期待できるでしょう。

送迎業務に従事していたスタッフが解放されることで、業務効率が上がり、新規利用者の受け入れやサービスの範囲拡大が可能となり、増収も目指せます。

3つ目の魅力は、送迎業務によるスタッフの精神的負担を軽減できる点です。

ダイハツが2020年に実施した調査によると、介護スタッフが負担に感じる業務の第1位が「送迎(39%)」でした。

送迎業務では超大型車を使用する場合も多く、不慣れな道で人の命を預かり運転することに、精神的負担を感じるケースが多いようです。

ゴイッショを導入し、送迎を外部に委託することで、介護スタッフの精神的な負担が軽減できるでしょう。
時間を有効活用できるようになり、「残業が減った」という声も寄せられています。

実際に導入した三豊市での効果!

三豊市は、高齢化率が約36%と全国平均よりも高く、介護人材不足が課題となっていました。
また、市民アンケートでは「交通機関が少ない」という意見も多く寄せられていたそうです。

このような背景から、解決策として選ばれたのがゴイッショです。

実際に、送迎業務を1日あたり約75分も削減することに成功し、「事務作業に集中できた」「受け入れ効率が上がった」といった声が寄せられています。

また、施設利用者やご家族からの評価も高く、90%以上がゴイッショの本格導入に賛同したそうです。

三豊市ではこの結果を受け、2022年よりゴイッショの本格導入を開始しています。
成功事例が出てくると、導入する自治体は今後ますます増えていくと言えるでしょう。

利用したお客様の声

運転から解放され、マネジメントに時間をあてられるようになりました。
スタッフの悩みを聞いてサポートする余裕ができ、離職率の低下にもつながるのではと思います。

送迎業務なしで採用できるようになったので、運転免許を持っていない方でも採用できるようになりました。
求人の応募も少なく大変だったので、とても助かっています。

今までの送迎と変わらず、安心して乗れます。ドライバーの方も親切で話しやすかったです。
介護職員さんの負担が減るのなら、どんどん活用してほしいです。

申し込みの流れ

【自治体の場合】

電話またはメールで、お気軽にお問い合わせください。

  • 電話番号:072-747-2193
  • メールアドレス:goissho@dk.daihatsu.co.jp

受付時間は、平日9:00〜12:00、13:00〜17:00です。
(祝日や夏季、年末年始などのダイハツ指定休日を除く)

【介護施設の場合】

施設の所在地がある自治体に「ゴイッショの導入を検討してほしい」という旨のご要望をお伝えください。

自治体から依頼をする形で、ダイハツと共同でゴイッショを運営する団体の設置に進みます。

所在地の自治体については、「地方公共団体情報システム機構(略称:J-LIS)」から調べることができます。

ゴイッショが運行するまでの流れ

ゴイッショの導入は、自治体の状況に応じてダイハツがサポートし、共同で進めます。

STEP
調査・検討サポート

対象地域にある介護施設を戸別訪問し、送迎状況や悩み事のヒアリングを行います。
その結果をもとに共同送迎のシミュレーションをして、効果を確認します。

STEP
運行準備サポート

運行開始に向けたロードマップ、運営団体の収支計画策定支援、運行フローやマニュアルの構築、介護施設や地域交通事業者との調整など、運営の土台作りをします。

STEP
運行スタート

運行開始後も、参加施設や運行区域の拡大などのサポートを継続します。
習い事の送迎やお届け物など、ゴイッショを活用した新しいサービス展開もご相談可能です。

よくあるご質問

ゴイッショを利用する場合、すべての送迎を委託しなくてはいけませんか?

送迎の一部だけをゴイッショに委託することも可能です。
実際に、利用者やご家族とのコミュニケーションを確保するために、週1日だけは介護スタッフが送迎している施設もございます。

時間指定や利用者への介助は可能ですか?

利用者の情報を事前登録することで、希望にあわせた送迎を実施します。

登録情報はシステムでドライバーと共有するため、薬の持参や歩行介助など、利用者にあわせた対応も可能です。

施設で送迎を行わないと、介護報酬が減算されませんか?

共同送迎は減算に該当しませんので、安心してご利用ください。

ゴイッショという名前の由来

「ゴイッショ」という名前には、さまざまな願いが込められています。

  • 送迎を協調領域ととらえ、みんなで「ごいっしょに」
  • 介護施設の垣根をこえて、みんなで「ごいっしょに」
  • サービスの垣根をこえて、人と物も「ごいっしょに」
  • 団体や企業の垣根をこえて、地域/福祉業界のサポートを「ごいっしょに」
  • 将来的には、福祉介護以外の分野でも「ごいっしょに」
  • 共助の想いもこめて「ごいっしょに」

人と人が、さまざまな垣根をこえて手を取り合い、町の未来を豊かにするための手段として、ゴイッショは誕生したのです。

運営者が嬉しかったエピソード

運営者の中野さんは、三豊市で行った実証実験が印象に残っていると言います。

三豊市の実証実験では、ゴイッショの理念に共感した自治体や介護事業者、送迎業務を請け負ってくれた団体、それぞれの思いがひとつとなり、成功へとつながったそうです。

中野さんは「僕らだけでは何もできませんでした。人と人とのつながりで、成功できたんです」と嬉しそうに話します。

事業として成り立つか検討段階だったゴイッショにとって、この成功は重要なポイントでした。
多くの方に見守られ、全国に提案できる事業に成長できたことを感謝しているそうです。

ゴイッショへの熱い思いから入社を決意!

古田さんは、ゴイッショの目指す未来に共感し、ダイハツに入社した一人です。

前職も介護現場に関わる仕事をしていた古田さんは、人材不足やスタッフの業務負担を目の当たりにしていました。

そんな時にゴイッショの存在を知り、介護現場だけでなく、ゼロから人や町を支えられる仕組みづくりに魅力を感じ、入社を決意したそうです。

その後、滋賀県で行われた実証実験に携わり、介護施設や自治体が抱える課題の大きさを再確認しました。
ゴイッショは、地域のさまざまな問題を解決し、介護現場に貢献できるサービスだと改めて実感し、誇りに感じたと言います。

ゴイッショが描く未来

介護施設の送迎業務だけでは、朝夕が忙しい一方で、日中には空き時間が生まれます。
今後は、この空き時間を活用し、新しいサービスを追加する計画も進めているそうです。

例えば、「バス停まで歩くのが大変」という高齢者のために、自宅前まで送迎するコミュニティバスとしても活用できます。
また、高齢者だけでなく、お子さまの習い事やショッピングモールへの乗合い送迎など、地域全体の交通不便解消にも貢献できるでしょう。

さらに、食事や日用品の配達サービスなども検討しており、地域経済の活性化も期待されています。
このように、ゴイッショは人や物の移動を通して、住みよい豊かな地域づくりを目指しているのです。

メリット
  • 介護業務から送迎を切り離すことで、スタッフの心理的負担を解消し、業務の効率化をサポートする
  • 運転に自信がない方や外国人労働者、短時間パート勤務など採用の幅を広げられるため、介護人材不足の解消を目指せる
  • 地域で共同送迎することで、ルートの無駄を解消し、車の維持費やガソリン代などのコスト削減が期待できる
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