【親の介護】オムツ交換したくない!ヘルパーを毎日24時間依頼すると費用はいくらになる?

この記事は、以下のような方にオススメです。

  • 親のオムツ交換に抵抗があり、ヘルパーに依頼したい方
  • 在宅介護でオムツ交換に負担を感じているご家族
  • 毎日24時間ヘルパーに依頼する方法を探している方

この記事では、ヘルパーを利用してオムツ交換を依頼する方法や費用について詳しく解説します。

ご家族が「親の介護でオムツ交換したくない」と抵抗感を持つのは、珍しいことではありません。
また、介護されるご本人も「家族より他人の方が気楽」だと感じるという話もよく耳にします。

今回は、在宅介護でヘルパーに来てもらう条件や、毎日24時間依頼した場合の費用について分かりやすく解説します。

ヘルパーに依頼する以外でオムツ交換の負担を減らす方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

目次

在宅介護で利用できるヘルパーとは?

ヘルパーとは、高齢者をサポートするための訪問介護サービスです。
高齢者が自立した生活をおくれるよう、手助けします。

介護資格を持つプロのヘルパーが、着替え、排せつなどの身体介護や、買い物、掃除などの生活に必要な家事のサポートを行います。

介護保険サービスで利用できる訪問介護は2種類あるため、頻度や環境に合わせて選びましょう。

種類内容
訪問介護・日中にまとまった時間で依頼できる
・「洗濯とお風呂、食事の介助」など、複数のサポートをまとめて受けられる
定期巡回・随時対応型訪問介護・定時に15分ほどの短時間サポートを受けられる
・夜間も対応してくれる
・オムツ交換やゴミ出しなど短時間で行えるサービスを、高齢者の生活リズムにあわせて受けられる

「オムツ交換したくない」と考えている方は、定期巡回・随時対応型訪問介護を利用すると良いでしょう。

ホームヘルパーに来てもらう条件は要介護認定

在宅介護でヘルパーを利用するには、要介護認定を受ける必要があります。

訪問介護の目的は、自力での生活が難しい高齢者が、自宅で生活できるようサポートすることです。
そのため、要介護認定を受けた方が対象となるのです。

介護度の目安は以下の通りです。

スクロールできます
介護度認知能力生活
要介護1やや低い歩行や立ち上がりにサポートが必要
要介護2物忘れが目立つお金の管理や服薬などのサポートが必要
要介護3見守りが必要歩行や立ち上がりにつえや車椅子を使用
生活のあらゆる場面でサポートが必要
要介護4思考力や理解力が低下自力での歩行が難しい
サポートがないと日常生活が困難
要介護5会話が難しい寝たきりの状態
オムツの交換や寝返りのサポートが必要

それぞれの介護度にあわせて、サービス利用に対する限度額が設定されています。
その範囲内であれば、自己負担1~3割で在宅介護のヘルパーを利用できるのです。

ヘルパーに依頼する流れ

在宅介護でヘルパーに依頼する流れは、以下の通りです。

STEP
要介護申請

まずは、介護を受ける方が住んでいる市区町村窓口で、要介護認定の申請をしましょう。

認知度や健康状態を確認する訪問調査が行われ、その結果をもとに開かれる認定審査会で介護度が決まります。

STEP
ケアマネジャーとケアプランの作成

要介護認定を受けると、ケアマネジャーが配属されます。
ケアマネジャーは、介護を受ける方やご家族の希望をヒアリングし、介護計画であるケアプランを作成します。

オムツ交換に抵抗がある等、ヘルパーに依頼したいと考えている内容は、この段階で伝えましょう。

STEP
事業者と契約する

ケアマネジャーが、ヒアリングした内容をもとに、希望の曜日や時間帯と合うヘルパーのいる事業所を探します。

事業所が見つかったら、介護を受ける方、ご家族、ケアマネジャー、事業所で集まり、最終的な打ち合わせを行います。
最後に事業所と契約を交わしたら、サービスが開始される流れです。

要介護申請から実際にヘルパーが来てくれるまで、1ヵ月以上かかることも珍しくありません。
そのため、余裕をもって申請しておきましょう。

どうしても要介護認定を待てない場合、全額自己負担であればヘルパーを利用可能です。
その場合も、認定後に手続きをすれば差額を受け取ることができます。

毎日24時間依頼した場合の費用は介護度によって異なる

介護保険サービスを利用して、ヘルパーを毎日24時間依頼することはできません。

介護保険サービスには、利用回数や時間の制限があるためです。
しかし、定期巡回・随時対応型訪問介護をうまく利用することで、ほとんどのオムツ交換を依頼することは可能です。

オムツ交換が必要となる要介護5の方が、定期巡回を利用する平均回数は3.6回です。
個人差はありますが、高齢者のオムツ交換は1日4~5回が目安になっており、無理なく依頼できる範囲といえるでしょう。

定期巡回・随時対応型訪問介護は、月額定額料金で利用でき、利用回数に上限はありません。
費用は介護度によって異なりますので、あらかじめご確認ください。

介護度料金目安 / 月
要介護15,446円
要介護29,720円
要介護316,140円
要介護420,417円
要介護524,692円

便利なサービスではありますが、介護度が上がるほどに利用料金も高くなります。
ケアマネジャーと相談して、必要があれば利用するようにしましょう。

ヘルパーにオムツ交換をすべて任せることは難しい

定期巡回・随時対応型訪問介護を利用することで、ほとんどのオムツ交換を任せることは可能です。

しかし、予定外の排便やオムツ漏れがおきた場合、ヘルパーの到着を待っていると、かぶれなどの皮膚疾患や尿路感染症などのリスクがあがります。
そのため、すべてをヘルパーに任せることは難しく、ご家族でオムツ交換をしなくてはいけないときもあるでしょう。

いざという時に慌てないよう、オムツ交換の方法を覚え、普段から定期的にオムツ交換をして慣れておくことも必要です。

それでも「どうしてもできない」という方もいるかと思います。
その場合は、介護士の資格を持つ家政婦に24時間依頼すれば、自分がオムツ交換をしないことも可能です。

ただし、介護保険外サービスのため、利用料金は全額自己負担となる点に注意が必要です。

親の介護で「オムツ交換したくない」と感じるのは当たり前

内閣府の調査によると、介護で最も苦労したことの1位が「排せつ時の付き添いやおむつの交換」だったそうです。

オムツ交換は、臭いや見た目で抵抗感を持つ方も多く、精神的負担が大きい作業です。
寝たきりの状態であれば、体を持ち上げて体位を調整する必要があり、体力的にも重労働といえます。

親の介護でオムツ交換したくないと感じることは、誰でも感じるごく自然な感情なのです。

しかし、「介護でオムツ交換したくないなんて、親不幸なのでは」と悩む方も多くいます。
他人に任せたり、介護グッズを使用し交換回数を減らしたりすることに、後ろめたさを感じる方は少なくありません。

一方で、介護される方が「家族にオムツを変えられるくらいなら、プロに依頼した方が気が楽」と感じているという話をよく耳にします。
また、無駄なオムツ交換は、介護される方の体力的負担にもつながります。

ヘルパーや便利な介護アイテムを活用することは、介護する人とされる人、両者の負担軽減になるのです。

オムツ交換の負担を減らす方法を4つご紹介!

ここまでは、ヘルパーを利用してオムツ交換を依頼する方法をご紹介しました。

しかし前述したとおり、在宅介護の場合、ご家族のオムツ交換が必要となる場面は必ずあります。

ここからは、オムツ交換の負担を減らす方法を4つご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

  • サイズの合ったオムツを利用する
  • 排せつのタイミングを理解して交換回数を減らす
  • デイサービスなどの施設を利用する
  • 介護資格のある家政婦さんに依頼する

オムツ交換は、精神的にも体力的にも負担の大きな作業です。
「認知症があり拒否されて大変」「オムツ交換で腰痛になってしまった」といった悩みを抱える方も多くいます。

交換回数を減らす工夫やサポートを利用して、なるべく介護の負担を減らしましょう。

サイズの合ったオムツを使用する

体形に合ったオムツを使用することで、オムツ交換の回数を減らせます。

「オムツは大きいほうが、たくさん吸収するのでは」と考える方もいるでしょう。

しかし、サイズの合わないオムツを使用すると、尿漏れの原因となり、着替えやシーツ交換などの負担が増えてしまいます。
また、体にフィットしないオムツは、肌と擦れて皮膚トラブルを引き起こす原因となることも少なくありません。

オムツのサイズは、同じサイズでもメーカーによって特徴が異なります。
ウエストやおしりのサイズが合っていても、太もものサイズが合わず尿漏れを起こすといったケースもあるのです。

「尿漏れが多いなぁ」と感じたら、いくつか他のメーカーを試してみるとよいでしょう。

排せつのタイミングを理解して交換回数を減らす

排せつのタイミングを正確に把握することで、無駄なオムツ交換を減らせます。

オムツ交換のタイミングが合わず「オムツを開いたけれど、排せつ前だった」と空振りすることも珍しくありません。
反対に「交換が間に合わず、オムツから尿が溢れてしまった」という経験がある方も多いでしょう。

また、介助でトイレはできるけれど、排せつのタイミングが分からずオムツに頼っているという方も多いかと思います。
そのような場合は、排せつのタイミングを正確に把握できる介護グッズを利用するとよいでしょう。

このようなアイテムを活用することで、無駄なオムツ交換や失敗を避けられます。
トイレでの排せつを促すこともできるため、介護される方の自立にもつながります。

介護保険を適用できるグッズも多いので、利用の際はケアマネジャーに相談してください。

デイサービスなどの施設を利用する

在宅介護だけでなく、デイサービスなどの施設を利用してオムツ交換を依頼するのもよいでしょう。

デイサービスには、半日型や1日型などさまざまなスタイルがあり、自宅での生活を続けながら利用できます。

ご家族が抱える精神的負担の軽減や仕事との両立を考えると、ぜひ活用したいサービスです。

また、介護される方も、決まった曜日や時間に外出することで生活にメリハリが出ます。
他の利用者やスタッフとコミュニケーションをとることで、孤独感の解消も期待できるでしょう。

介護資格のある家政婦さんに依頼する

ヘルパーや看護師の資格をもった家政婦であれば、オムツ交換の依頼が可能です。
介護保険サービスで利用するヘルパーとは違い、草むしりやペットの世話など、介護以外の家事も頼めます。

保険外サービスのため全額自己負担ではありますが、時間や回数に制限がなく、好きな時に好きなだけ利用できる点が魅力です。
介護保険サービスのヘルパーと併用も可能で、足りない部分を家政婦に依頼することで、長時間のサポートが受けられます。

24時間泊まり込みでサービスを提供する家政婦も増えており、一人暮らしの高齢者を心配するご家族からの依頼も多いようです。

【Q&A】よくある質問

オムツ交換は何時間おきにすればいいですか?

朝・昼・晩の食後3回と就寝前、明け方に1回の交換をする介護施設が多いようです。
これらとは別に、排便があった時はその都度オムツを交換します。

毎月のオムツ代は平均いくらになりますか?補助はありますか?

メーカーや使用量にもよりますが、平均で月6,000〜9,000円ほどかかります。

自治体によっては「紙おむつ給付およびおむつ代助成制度」があり、紙おむつを現物支給してもらえます。
詳しくは、介護される方がお住まいの自治体にお問い合わせください。

ヘルパーや施設で交換したオムツは、廃棄してもらえますか?

施設で交換したオムツは、事業系一般廃棄物として扱われるため、施設で廃棄します。

訪問介護でヘルパーがオムツ交換した場合は、利用者宅で処分するようお願いされるケースが多いです。

【まとめ】介護負担を減らすならラクカイゴ

「親の介護でオムツ交換したくない」と思う事は、当たり前の感情です。
そのように感じることを後ろめたく思う必要はありません。

ヘルパーを利用すれば、ほとんどのオムツ交換を依頼することが可能です。
しかし、急な排せつやオムツ漏れなどの対応で、どうしてもご家族がオムツ交換しなくてはいけない場面はあるでしょう。

オムツ交換は、体力的にも精神的にも大変な作業です。
つらいと感じたら「自分が我慢すれば」と考えず、ケアマネジャーやヘルパーに相談してください。

デイサービスや便利な介護グッズを活用することで、ご家族が抱えるオムツ交換の負担は軽減できるのです。

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最後までご覧いただきありがとうございました。

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