「介護現場の会議で議事録を頼まれたけれど、どうやって書けばいいか分からない」と悩む方もいるのではないでしょうか?
見やすい議事録を作成するには、要点を押さえて箇条書きなどでデザインするのが重要です。
この記事では、介護の会議でそのまま使える議事録のテンプレートをご紹介します。
また、議事録を見やすくするコツや議題を設定する3ステップも解説しますので、ぜひご覧ください。
介護の会議における議事録とは?
議事録は、会議で話し合った内容を記録し、参加者や関係者が共通の理解を持つためのものです。
特に介護現場では、ケアプランや日々の対応方針が会議によって決定されることも多くあります。
その会議内容の記録が適切でなければ、スタッフ間での情報共有が上手くいかず、ケアにも影響してしまうかもしれません。
そのため、議事録は単なる会話の記録ではなく、決定実行や具体的なアクションを含めた内容にするのが重要です。
議事録の目的は会議の要点を記録すること
議事録を書く際によくありがちなのが「会話をすべて記録しなければ」と勘違いしてしまうことです。
会話をすべて書き残すのは大変ですし、内容を後で読み返しても重要なポイントが分かりません。
議事録の本質は、会議の要点を記録することです。
たとえば、議題とその結論、決まったこと、決定事項を誰が行動に移すのかなどを押さえましょう。
最初のうちは難しいかもしれませんが、「誰が」「何を」「いつまでに」という基本的な要素を意識すると書きやすくなります。
見やすく整理された議事録を作成するコツ
議事録は他の誰かが読むことを前提とするため、読み手がすぐに理解できるよう工夫する必要があります。
見やすく整理された議事録を作成するコツは「箇条書きを使うこと」です。
箇条書きで情報がまとまっていると、人間の脳は内容を整理しやすくなります。
もう一つ上級のテクニックとして、見出しを活用して情報を区分けするとより効果的です。
たとえば、以下のように箇条書きで並んでいても「決定事項について書かれている」というのはすぐに分かりません。
- 決定事項
- 誰が
- 何を
- いつまでに
しかし、以下のように記載すれば「決定事項として、担当者と内容と期日を書いている」というのが一瞬で理解できます。
【決定事項】
- 誰が
- 何を
- いつまでに
介護の会議で議題を設定する方法
ここからは、議事録のテンプレートを紹介する前に、会議の議題を設定する方法について解説します。
以下の3ステップが重要です。
- 会議の目的を明確にする
- 決めるべき内容から逆算する
- よくある議題の例を確認する
会議では、議題と明確な目標が無ければ会話が前に進みません。
議題があるのと無いのとでは、議事録の書きやすさも大きく変わってきます。
会議の目的を明確にする
会議の議題を設定する際、まず最初に重要なのが「会議の目的を明確にする」ことです。
目的が定まっていない会議では、何を話し合えば良いかが分かりませんよね。
たとえば「スタッフ間の連携を強化したい」という目標が決まっていれば、それに紐づく以下のような内容が議題になるかもしれません。
- 他の人も連携を強化した方が良いと感じるか?
- どういうときに連携が弱くなってしまうのか?
- 具体的に連携を強化するためにできることは?
決めるべき内容から逆算する
議題を設定する方法の一つに「決めるべき内容から逆算する」ことが挙げられます。
先ほどの目標を設定する方法とも繋がりますが、決めたいことがあれば自然と議題は導き出されるでしょう。
具体的なやり方としては、決めたい内容を決めるために必要な判断基準を整理します。
たとえば、「ケアプランを改善したい」というのを決めるときは、以下のような情報が必要になるでしょう。
- サービスを利用してみて状態は改善したか?
- 利用者本人やご家族はどう感じているか?
- サービスを提供する事業者の判断は?
こうして必要な情報を整理することができれば、自然と議題は設定されることになります。
よくある議題の例を確認する
最後に3つ目として、「よくある議題の例を確認する」という方法も有効です。
議題を作成できない人の多くは「どんな議題だったら正解なのか分からない」ことに悩んでいます。
そのため、介護現場で扱われやすい議題を例として紹介しますので、参考にしてください。
- 入居者Aさんが夜間に転倒したため改善方法について
- 週末シフトの業務負担軽減方法を考える
- 新しいケアプラン導入の準備状況の確認
- 食事形態の変更が必要な入居者Bさんへの対応策
- スタッフ間での情報共有ツール導入の検討
- 入居者Cさんの認知症進行に伴う対応方針の見直し
- 職員の研修プログラムの内容と実施時期を決定する
- 入居者家族との定期面談の進め方を統一する
- 感染症対策としての手指消毒の徹底方法について
- 入居者Dさんの歩行補助具導入の可否を判断する
ここでポイントなのは、なるべく具体的に議題を設定していることです。
そのまま使える議事録のテンプレート
ここでは、介護の会議でそのまま使える議事録のテンプレートをご紹介します。
このテンプレートは、会議の要点を簡潔にまとめ、後で見返してもすぐに内容を理解できる構造です。
このテンプレートに沿って記入することで、誰が何をすべきかが明確になり、議事録を書きやすくなるでしょう。
ここまで解説してきた議事録の書き方や議題を設定するコツについても含めていますので、ぜひ参考にしてください。
【1、概要】
会議名:__________
日時:__年__月__日(__時~__時)
場所:__________
参加者:__________(役職も含め記載)
【2、会議の目的】
____________________
(例:ケアプランを見直したい、スタッフ間の連携を強化したい、など)
【3、議題】
◼️議題1:__________
・背景:__________
・議論の要点:__________
・決定事項:__________
◼️議題2:__________
・背景:__________
・議論の要点:__________
・決定事項:__________
【4、決定事項の確認】
誰が:__________
何を:__________
いつまでに:__________
【5、次回会議の予定】
日時:__年__月__日(__時~__時)
場所:__________
予定される議題:__________
テンプレートを使用して、議事録を書くポイントは以下です。
- 簡潔に要点を記載:
長文にしすぎず、後で見返しやすいように重要な内容のみ記録しましょう。 - 役割と期日を明確に:
誰が何をいつまでに担当するのかを明確に記載することで、次回の会議までに実行するべきアクションが明確になります。 - 情報の見やすさを意識:
箇条書きや見出しを使用して、見た人が情報をスムーズに理解できるように工夫します。
まとめ
この記事では、介護の会議における議事録の書き方を解説しました。
議事録は単なる会話内容の記録ではなく、決定事項や具体的なアクションなどの要点を押さえることが重要です。
そして、読む人が情報を理解しやすくするため、箇条書きや見出しを効果的に活用しましょう。
会議で議題を設定するときの3ステップは、以下です。
- 会議の目的を明確にする
- 決めるべき内容から逆算する
- よくある議題の例を確認する
最後に、介護の会議でそのまま使える議事録のテンプレートをご紹介しました。
このテンプレートを使えば、初めて議事録を書く方でも要点をまとめやすいので、ぜひご活用ください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
あなたが上手く議事録を書けるようになることを祈っています!