この記事で解決できるお悩み
- 家族が要介護2と認定されたけれども、どのようなサービスがあるか分からない
- 要介護2で使えるサービスは分かったけど、どのように選択すればいいか分からない
- 家族で介護をするとき、どのように対応すればいいか分からない
サービスが色々あったり、どのような介護をすればいいか困る方は少なくありません。
この記事では、要介護2の要介護者が利用できるサービスから、毎月かかる平均金額や家族で介護をする方法についても詳しく解説します。
要介護2の方への介護の仕方を5分ほどで理解できますので、ぜひご覧ください。
家族が要介護2になったら、どのように対応するといい?
毎月かかる費用の平均金額
要介護2の方には、平均で5.7万円かかるという調査結果が出ています。
参考:生命保険文化センターによる「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」
基本は身内が介護をしつつ、どうしても対応できない時には、サービスを使うことになります。
対応方法としての選択肢一覧
要介護2の方への対応には、以下のような選択肢があります。
要介護2と認定された方が受けられるサービスでは、都道府県などの指定を受けた社会福祉法人、医療法人、民間企業などによる5つのサービスがあります。
- 自宅に訪問してくれるサービス
- 施設に通う形でのサービス
- 短期間の宿泊サービス
- 訪問、通所、宿泊の組み合わせ
- 福祉用具をレンタルしたり買ったりできるサービス
要介護2の方への介護の選択肢には、家族による自宅での介護、日帰りで支援を受けるデイサービス、介護施設や地域施設に通う通所介護、グループホームなどがあります。
他にも、在宅介護サービスやホームヘルパー、介護支援専門員による在宅支援も利用することができます。
選択する際の判断基準
要介護2の要介護者に対しては、下記のような支援が含まれます。
- 移動や移動の介助
- 食事の準備や提供
- 着替えや洗面などの基本的な身体ケア
- 排泄の介助
- 入浴やシャワーの介助
- 睡眠のサポート
- 薬の服用の介助
基本的に、要介護2の状態であれば、自宅で生活できることがほとんどです。
そのため、居宅介護サービスや、訪問看護サービスがオススメです。
居宅介護サービスは、要介護者が自宅で生活を続けるために必要なサポートを提供するサービスです。居宅介護サービスであれば、介護士やホームヘルパーが訪問し、日常生活のサポートや病気の管理や治療を行うことができます。
施設を利用するとしても、デイサービスなどの1日だけという形がいいかと思います。要介護者が一日中過ごすことができる施設で、介護や生活支援、療養を行うことができます。
要介護2の要介護者を介護する際、気を付けること
要介護2の高齢者にとって危険な行動とされるものは以下のようなことがあるため、頭に入れた状態で介護を行いましょう。
- 移動能力の低下により、転倒や転落の危険性が高まる。
- 精神的な健康状態の悪化により、自己傷害や自殺の危険性が高まる
- 認知症などの病気やが進行することで、迷子になったり、火事の原因などの危険性が高まる。
- 日常生活動作において、食事や入浴などの日常の動作において転倒などのミスをし、身体的な負担や危険性が高まる。
- 生活環境や家族などのサポートが微妙な場合、孤独や社会から隔絶され、心理的な負担が増える。
これらの危険な行動を防ぐためには、介護者や家族など適切なサポートを行い、要介護者の健康や安全を確保することが重要です。
要介護2で利用できる介護保険サービスの例
自宅に訪問してくれるサービス
要介護2の方は、一般的には自宅や在宅介護サービスを受けることが多いため、こちらのサービスは使いやすいでしょう。
参考:要支援2の区分支給限度額とは?利用できるサービスや在宅生活を続けるポイント | スマートシニア
訪問介護(ホームヘルパー)
要介護者が自宅にいる間に、介護支援専門員が訪問し、生活のサポートを行います。
生活支援、歩行、動き、清掃、着替えなどの基本的な生活動作の支援が含まれます。
また、健康管理(健康診断)を行ってくれる場合もあります。
居宅療養管理指導
医師や歯科医師、薬剤師、管理栄養士などが要介護者の自宅を訪問し、療養上の管理や指導を行ってくれます。
夜間対応型訪問介護
夜間対応型訪問介護では、要介護者ができる限り自宅で自立した日常生活を、24時間安心して送ることができることを目的としています。
内容としては、夜間に訪問介護員(ホームヘルパー)が要介護者の自宅を訪問するサービスです。
定期巡回と随時対応の2種類があるため、状況に応じて使い分けることができます。
定期巡回・順次対応型訪問介護看護
要介護者の心身の状況に応じて、いつでも必要なサービスを必要なタイミングで受けることができます。
また、訪問介護員(ホームヘルパー)だけでなく看護師なども連携しているため、介護と看護を同時的なサービスを受けることが可能です。
施設に通って受けられるサービス
施設に通うサービスには、一般的に要介護3以上の方が多いです。要介護3以上の方は、身体や認知等の面での介護が必要なため、自宅や在宅介護サービスでは対応が難しいため、介護施設に入所することになります。
地域密着型通所介護
要介護者ができる限り自宅で自立した日常生活を送ることができることを目標にしています。
自宅にこもりきりの要介護者の孤立感の解消や心身機能の維持、家族の介護の負担軽減などの効果が期待できます。
内容としては、施設内で食事や入浴など日常生活上の支援があったり、生活機能向上のための機能訓練などが受けられたりします。施設によっては、要介護者の自宅から施設まで送迎してもらえる場合もあります。
療養通所介護
療養通所介護は、対象者が決まっています。
要介護者の中でも、常に看護師による観察を必要とする難病や脳血管疾患後遺症等を抱えた重度要介護者を対象にしています。
また、療養通所介護は、がん末期患者にも対応したサービスです。
認知症対応型通所介護
認知症対応型通所介護は認知症を抱える要介護者が対象になります。
要介護者が可能な限り自宅で自立した日常生活を送ることができることを目的に、専門的なケアを受けることが可能です。
介護施設等で生活できるサービス
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)には、常に介護が必要な要介護者が多くいます。
サービスの内容は、日常生活上の支援として、入浴や食事などの支援や、機能訓練、療養上の世話などが受けられます。
介護老人保健施設(老健)
介護老人保健施設には、在宅復帰を目指している方が入所します。
リハビリテーションや必要な医療、介護などのサービスを受けることができます。
介護療養型医療施設
介護療養型医療施設には、長期にわたって療養が必要な方が多いです。
機能訓練や必要な医療、介護などを提供してもらえます。
「要介護者の意思や人格を尊重し、常に要介護者の立場に立ってサービスを提供する」ことを目標にしています。
訪問、通所、宿泊を組み合わせるサービス
小規模多機能居宅介護
小規模多機能型居宅介護では、要介護者が選択して、介護の組み合わせを決められます。
基本的に施設への通いを中心に、短期の宿泊や訪問を組み合わせて、家庭的な環境での日常生活上の支援や機能訓練を行います。
看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス)
上記の小規模多機能型居宅介護に加えて、看護師などによる「訪問(看護)」も組み合わせて、介護と看護の同時的なサービスが受けられます。
家族が自宅で介護するためには?
要介護者に対して行うこと
要介護2の要介護者が基本的な日常生活ができるように、家族は下記のような対応をすべきです。
- 日常生活のサポート:移動や移動の介助、食事の準備や提供、着替えや洗面などの基本的な身体ケア、排泄の介助、入浴やシャワーの介助、睡眠のサポート、薬の服用の介助など
- 病気や障害に関連した介護:病気の管理やリハビリ、介護施設への送迎などを行う
- コミュニケーションサポート:認知症や病気のことによりコミュニケーションが困難な場合は、理解しやすい方法でコミュニケーションを行う
- 精神的なサポート:病気や障害によりストレスや不安を感じるため、必要に応じて精神的なサポートを行う
また、要介護2の要介護者と長期的に信頼できる関係を築くことが重要です。
要介護2から要介護3に上がる前に、家族がやっておくべきこと
ここからは、要介護者の状態が悪化する前にやっておくべきことを紹介していきます。
要介護者が求める介護を長期的に行えるように介護の計画を立てることが必要です。
そうすることで、介護についての調整をし、計画的に介護保険を受けることができます。
また、緊急時の対応についての準備をすることも重要です。要介護者の状態が急に悪化する可能性もあります。いざ起こったとき、冷静に対応できるように日頃から緊急時に上手く対応できるような準備を行いましょう。
最後に、介護者との関係を構築し、信頼関係を認めることは非常に大切です。要介護者と家族の関係を改善しておくことで、介護がしやすくなったり要介護者の状態が悪化することを防ぎやすくなります。
まとめ
この記事では、要介護2の方におすすめのサービスを紹介しました。
要介護2の方がサービスを受けるにあたってポイントは
- 毎月かかる費用の平均金額は、5.7万円
- サービスの選択肢として、居宅介護サービスや、訪問看護サービスなど自宅で完結できるサービスがオススメです。
- サービスを選択する際は、費用や家族が介護にかけられる時間、要介護者の状態を考慮し、利用するサービスを選択するといいでしょう。
サービスは主に、以下の4種類を紹介しました。
- 自宅に訪問してくれるサービス
- 施設に通って受けられるサービス
- 介護施設等で生活できるサービス
- 訪問、通所、宿泊を組み合わせるサービス
また、最後には家族が要介護2の要介護者を自宅で介護する方法についても解説しました。
要介護2の方は、自宅で生活できるものの、上手く動けなくなりつつあります。急に状態が悪化する可能性も否定できないため、普段から介護者とコミュニケーションを取りながら緊急事態でも落ち着いて対応できる計画を立てておきましょう。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
要介護3になると受けられるサービスについて解説している記事も上げています。
要介護2から要介護3に変わったタイミングで困ることが減りますので、ぜひご覧ください。