この記事で解決できるお悩み
- 家族が要介護3と認定されたけれども、どのようなサービスがあるか分からない
- 要介護3で使えるサービスは分かったけど、どのように選択すればいいか分からない
- 施設がいろいろあって、選びきれない
要介護3に状態が進行すると、様々なサービスを検討する必要があったり、介護の難易度もあがるため困る方は多くいらっしゃいます。
この記事では、要介護3の要介護者が利用できるサービスから、毎月かかる平均金額やサービスを選択する際の判断基準についても詳しく解説します。
要介護3の方への対応の仕方を5分ほどで理解できますので、ぜひご覧ください。
家族が要介護3になったら、どのように対応するといい?
毎月かかる費用の平均金額
介護レベル3の要介護者には、平均で8.7万円かかるという調査結果が出ています。
参考:生命保険文化センターによる「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」
要介護2の状態から一気に金額が3万円ほど高まるのが特徴です。
要介護3では、自宅だけでの介護は厳しくなり施設を利用し始めるため、費用が高くなる傾向にあります。
サービスを選択する際の判断基準
選択肢を判断する際は、以下のような基準で選ぶのがいいでしょう。
- 要介護者の状態:一口に要介護3と言っても、色々な方がいらっしゃいます。そのため、要介護者の状態や趣向を把握したうえで、生活スタイルに合ったサービスを選択をすることが重要です。
- 費用面:介護は長期的なものになることが少なくありません。そのため、費用の計画も兼ねて利用するサービスを選択することが必要です。
- 手軽さ:施設の場合、定員オーバーなどで入居と退去を繰り返すケースもあります。介護サービスが手軽に利用できるかどうかも合わせて検討することは大切です。
対応方法としての選択肢一覧
要介護3の方が受けるサービスは主に5つに分けられます。
- 自宅で受けられるサービス
- 施設に通う形で利用するサービス
- 短期間の宿泊サービス
- 訪問、通所、宿泊の組み合わせ
- 福祉用具をレンタルしたり買ったりできるサービス
ここからは、それぞれのサービスについて丁寧に紹介していきます。
自宅で受けられるサービス
要介護3になると、自宅で介護することには限界があることは上で説明しました。
しかし、自宅での介護は要介護者の精神の安定のためにも重要です。
要介護3の方が利用できる自宅でのサービスには以下のようなものがあります。
- 訪問介護(ホームヘルプ):自宅での介護を行うために、訪問してきてくれる介護士によるサービスです。料理や掃除、洗濯、服薬の支援などを行ってくれます。
- 訪問入浴:自宅での入浴が困難な要介護者が安全かつ快適に入浴できるようにサポートするサービスです。
- 訪問リハビリ:自宅でリハビリを受けられるように、医師や看護師などの専門家が訪問し、個別に調整されたリハビリプログラムを提供するサービスのことです。
- 定期巡回・随時対応型訪問介護:訪問介護の最中、介護士が定期的に訪問し、その都度、個別に調整された介護を行うサービスです。さらに、介護をしてほしいという気持ちが発生したとき、すぐに対応してくれるサービスです。
- 夜間対応型訪問介護:訪問介護の中でも、特に、夜間に発生する介護ニーズに対応するためのサービスです。要介護者が安心して睡眠をとることができ、自立を守ることに繋がります。
これらの自宅の介護では、身体や認知の低下による生活上の困難に対して、生活の支援を行うことできます。 例えば、料理や洗濯、掃除などを手伝ってもらうことが可能です。
また、訪問介護では、健康管理健康管理を行うことで、病気を早期に発見し、進行を防ぐことができます。例えば、服薬のサポートや、健康相談などを行うことも可能です。
施設に通ってサービスを利用する
自宅の介護では家族が疲弊してしまうため、1日だけは施設で預かってほしいというようなときに施設訪問型のサービスを利用します。
具体的には以下のような種類があります。
- 通所介護(デイサービス):施設に通い、介護や看護、リハビリ、福祉、などの様々なサービスを受けられます。要介護者は、自宅での生活を離れて外に出ることで、社会との交流を持つことができ、自立を維持することができます。
- 通所リハビリ:通所先の施設でリハビリを受けられるように、医師や看護師などの専門家が指導し、個別に調整されたリハビリプログラムを提供するサービスのことです。
- 認知症対応型通所介護:要介護3の要介護者は認知症を患っていることが多いです。認知症対応型通所介護では、認知症患者が理解しやすい形で情報を伝えることをできるようにして、コミュニケーション能力を重視した介護を提供します。
施設に宿泊できるサービス
外部のサイトが実施した調査では、要介護3で施設に入居をしている人の25%が、介護老人保健施設を利用しており割合として1番多かったです。
2番目は23%の要介護者が特別養護老人ホームを利用し、3番目に多かったのは22%で高齢者向け賃貸住宅でした。
そのため、この記事ではこの3つを取り立ててご紹介します。
介護老人保健施設・老健施設
寝たきりの要介護者などの自立を支援し、家庭への復帰を目的として、リハビリテーションや栄養管理・食事・入浴などの日常サービスを合わせて提供する施設です。
特別養護老人ホーム(特養)
特別養護老人ホームは、公的な施設であり比較的安く入居できることがポイントです。
原則の入居条件として要介護3以上の方であることがあります。
ただし、認知症の進行により「集団生活が難しい」と判断される方も入居は困難です。
サービスの内容としては、食事、入浴、排せつ、健康管理・緊急対応の生活支援に加え、リハビリやレクリエーションなどのイベントも行ってくれます。また、場合によっては看取りを行うことも可能です。
高齢者向け賃貸住宅
高齢者専用賃貸住宅は、高齢者が住みやすい居室や共用スペースを提供してくれるサービスです。
また、一部の施設では、生活支援などを行ってくれる場合もあります。具体的には、食事・掃除・洗濯の世話や入浴・食事・排泄の介護などのサービスです。
訪問、通所、宿泊を組み合わせるサービス
小規模多機能居宅介護
小規模多機能型居宅介護では、要介護者が選択して、介護の組み合わせを決められます。
基本的に施設への通いを中心に、短期の宿泊や訪問を組み合わせて、家庭的な環境での日常生活上の支援や機能訓練を行います。
看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス)
上記の小規模多機能型居宅介護に加えて、看護師などによる「訪問(看護)」も組み合わせて、介護と看護の同時的なサービスが受けられます。
福祉用具をレンタルしたり買ったりできるサービス
要介護3では、以下のような福祉用具をレンタルできます。
- スロープ(工事を伴わないもの)
- 車いす
- 床ずれ防止用具
- 手すり
- 体位変換器
- 特殊寝台付属品
- 介護ベッド
- 歩行補助杖(松葉杖・多点杖など)
- 自動排泄処理装置(尿のみ吸引するもの)
- 車いす付属品
- 歩行器
- 移動用リフト(工事を伴わないもの・つり具部分を除く)
- 認知症老人徘徊感知機器
要介護3の要介護者は、認知症を発症していることが多いため、認知症老人徘徊感知機器のレンタルが追加されています。認知症による徘徊などが気になる場合はレンタルすると良いかもしれません。
まとめ
この記事では、要介護3の方におすすめのサービスを紹介しました。
要介護3の方がサービスを受けるにあたってポイントは
- 毎月かかる費用の平均金額は、8.7万円
- サービスの選択肢として、要介護3になると自宅だけの介護では厳しくなるため、介護施設を利用することが多くなります。
- サービスを選択する際は、要介護者の状態や趣向、費用や手軽さについて考えるとスムーズに決められることが多いです。
サービスは主に、以下の5種類を紹介しました。
- 自宅に訪問してくれるサービス
- 施設に通って受けられるサービス
- 介護施設等で生活できるサービス
- 訪問、通所、宿泊を組み合わせるサービス
- 福祉用具をレンタルできるサービス
なかでも、介護施設等で生活できるサービスの「特別養護老人ホーム(特養)」は要介護3に認定されると利用できるようになるサービスでオススメです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
要介護4になると受けられるサービスについて解説している記事も上げています。
要介護3から要介護4に変わったタイミングで困ることが減りますので、ぜひご覧ください。