この記事で解決できるお悩み
- 家族が要介護4と認定されたけれども、どのようなサービスがあるか分からない
- 要介護4で使えるサービスは分かったけど、どのように選択すればいいか分からない
要介護4に状態が進行すると、様々なサービスを検討する必要があったり、介護の難易度も上がるため困る方は多くいらっしゃいます。
この記事では、要介護4の要介護者が利用できるサービスから、毎月かかる平均金額やサービスを選択する際の判断基準についても詳しく解説します。
要介護4の方への対応の仕方を5分ほどで理解できますので、ぜひご覧ください。
家族が要介護4になったら、どのように対応するといい?

毎月かかる費用の平均金額
介護レベル4の要介護者には、平均で9.9万円かかるという調査結果が出ています。
参考:生命保険文化センターによる「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」
対応方法を選択する際の判断基準
これから、要介護4の要介護者への対応方法を紹介しますが、先にサービスの選択基準をお伝えします。
まず前提として、介護レベル4の要介護者は、身体的な介護、生活の保障、社会的な支援に関して24時間の介護が必要な状態です。
そのため、介護の内容は、人工呼吸器や栄養経路などの生命維持管理、移動や食事のサポート、排泄のサポートなど、介護の必要性や難易度が高いことが特徴です。
そのことから、費用面だけでなく「要介護者が求める介護を安定して受けられるかどうか」という視点が重要になります。状態が悪化したり、事故に巻き込まれる可能性が高い介護レベルのため、慎重に検討することが必要です。
対応方法としての選択肢一覧

要介護4の要介護者は、24時間の介護が必要なため、以下のような選択肢が主流です。
- 介護施設:入所することで、24時間の介護が受けられます。
- 居宅介護サービス:自宅での介護が受けられます。
- 個人の介護業者を雇用する:24時間の介護を受けられます。
24時間の介護を求める場合は、入所型介護施設がオススメです。
入所型介護施設には、24時間住み込んで生活できるため、常に介護を受けられます。また、医療・介護・生活支援が一体となって提供されるため、必要なサービスがすぐに受けられるため安心です。
自宅で対応する
要介護4では、自宅で家族の介護のみというのは難しくなります。
要介護4の要介護者を家族が介護する場合、「居宅介護」や「ホームヘルパー」を併用する形式になります。これにより、要介護者は家族と一緒に暮らすことができ、自宅の環境を崩さずに介護を受けられます。
「居宅介護」や「ホームヘルパー」では、要介護者の日常生活をサポートする介護スタッフが訪問し、生活支援・介護を行います。
ただし、家族だけで介護をする形式では、24時間の介護を保障できないことがほとんどです。
そのため、要介護4以上になると介護の専門員への依頼や施設の利用が一般的になります。
介護レベル4の要介護者を自宅で介護する場合、以下のようなサービスがあります。
- 居宅介護サービス:介護士や看護師などが訪問し、介護や生活支援を行います。
- ホームヘルパーサービス:生活支援や介護を行う介護スタッフが訪問します。
施設サービスを利用する

介護レベル4の要介護者が24時間の介護を受けたい場合、「入所型介護施設」が最適です。入所型介護施設は、24時間住み込みできるため、常に介護を受けられます。
入所型介護施設には様々な種類がありますが、人気のサービスを抜粋して紹介します。
- 特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)
- 介護老人保健施設(老健)
- 介護療養型医療施設
- 介護付き有料老人ホーム
- シニア向け分譲マンション
それぞれについて詳しく解説していきます。
特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)
特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)には医療や介護のスタッフが常駐しており、24時間同居者の生活の支援や看護を行うことができます。
24時間の介護を必要としている要介護者や在宅での生活が困難な高齢者に対して、生活全般の介護を提供する施設です。略して「特養」とも呼ばれています。
特別養護老人ホームでの介護内容としては、入浴や排泄、食事など日常生活の世話に加え、機能訓練や健康管理・療養上の世話を行います。
公的な施設の中では数も多く、費用が安く抑えられるのが特徴です。
また、終身制であり、生涯にわたって生活できるという特徴もあります。
そのため、地域によっては、入所待ちの期間が長くなってしまうケースもあるようです。
介護老人保健施設(老健)

介護老人保健施設(老健)は、介護を必要とする要介護者の自立を支援し、在宅復帰などを目標としたリハビリを行う施設です。
受けられるサービスの例としては、作業療法士や理学療法士によるリハビリテーションに加え、栄養管理や食事・入浴などの日常支援が行われています。
また、公的な施設のため介護保険が適用されることがメリットとして挙げられます。
さらに、入居待ちの期間は比較的短いです。加えて、医師が常勤、看護師に関しては24時間常駐していることも多く、安心してサービスを受けられます。
ただし、入所期間は原則3か月と定められているため、終身を考えている人には向かないでしょう。
介護療養型医療施設
介護療養型医療施設は、医療と介護のサービスを組み合わせた施設です。
徹底した介護が必要な重度の要介護者、入院中の入院患者、リハビリを必要とする患者などに対し、安定的に医療処置とリハビリを提供するサービスです。
この施設では、医師や看護師などの医療スタッフと介護スタッフが協力して、医療的ケアを中心に行います。医療ケアが充実しており需要が高いため、入居が難しい場合もあるようです。
また、特別養護老人ホームのような終身制ではなく、状態が改善してきた場合には、退所を求められる可能性があります。
介護付き有料老人ホーム

介護付き有料老人ホームは、介護が必要な方に対して、介護や看護を受けられる施設です。
自宅での生活が難しくなり、介護士による長時間の介護が必要になってきた方へおすすめのサービスです。
介護の内容としては、食事や入浴、排せつなどの介助や機能訓練などを行います。また、レクリエーションやイベントも楽しむことができます。
介護付き有料老人ホームは介護度の重度にかかわらずサービス費用が定額です。
そのため、毎月の支払い金額の見通しが立てやすいこともメリットとして挙げられます。
医療ケアを受けられる施設にすぐに入居したい方は、24時間介護スタッフが常駐している医療体制が充実した有料老人ホームがおすすめです。
シニア向け分譲マンション
シニア向け分譲マンションは、高齢者向けに設計され、設備やサービスを整えたマンションです。
バリアフリーの設備や、介護用の設備やサービスが整っていることが特徴です。
加えて、安否確認の見守りやフロントでの来客対応などのサービスもあります。
ただし、マンション側で介護のサービスは提供していないことが多いため、介護サービスが必要な場合は別のサービスを利用することになります。
こちらの記事では、上記で解説した施設以外の施設も紹介していますのでぜひご覧ください。
まとめ

この記事では、要介護4の方におすすめのサービスとそれぞれの特徴を紹介しました。
要介護4の方がサービスを受けるにあたってポイントは
- 毎月かかる費用の平均金額は、9.9万円
- サービスの選択肢として、介護施設で24時間の介護を受けることが一般的。
- サービスを選択する際は、費用面だけでなく、実際に要介護者が求める介護を安定して受けられるかどうかという視点が重要になります。
サービスは主に、以下の2種類を紹介しました。
- 自宅に訪問してくれるサービスの「居宅介護」や「ホームヘルパー」
- 施設で受けられるサービスの「特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)」「介護老人保健施設(老健)」「介護療養型医療施設」「介護付き有料老人ホーム」「シニア向け分譲マンション」
施設にはそれぞれ特徴がありますが、要介護者の状態や求めるサービスに合わせて選ぶようにしましょう。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
要介護5になると受けられるサービスについて解説している記事も上げています。
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